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2009 年度 実績報告書

口腔がん顎骨浸潤における骨破壊分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20791495
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

森田 圭一  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (10396971)

キーワード癌 / 遺伝子 / マイクロアレイ / 顎骨浸潤 / 口腔外科
研究概要

顎骨浸潤を伴う口腔がんの臨床材料をもとにした網羅的遺伝子解析について、得られた遺伝子プロファイルより顎骨浸潤に関与する分子IL-6、PTHrPに着目して、その微小環境での機能解析をすすめたところ、癌細胞そのものは破骨細胞形成に重要なRANKLを誘導するIL-6よりもPTHrPを多く発現しており、このPTHrPが癌周囲の間質細胞に働きかけ、IL-6の発現を誘導を通してRANKLを発現させ、顎骨浸潤に重要な働きをしていることが明らかとなった。その上で、口腔がん細胞株の頭蓋骨浸潤モデルマウスを作製し、骨浸潤先端部でのこれら分子の役割が確認された。
一方、口腔がんの臨床材料をもとにした網羅的遺伝子解析により抽出された口腔がんの病理組織学的分化度に関与する遺伝子FADDを同定し、染色体上の増幅および免疫染色法によるタンパクの高発現を確認し、ゲノムの増幅により引き起こされるタンパクの高発現が病理組織学的分化度、すなわち癌の性質に大きな影響を与え、その結果、リンパ節転移や予後に影響を与えることが明らかとなった。このことにより、リンパ節転移や予後を予測する分子マーカーの候補として有用である可能性が示唆された。しかし、FADDは細胞死を誘導する分子であり、これが癌で高発現している意義については不明なことが多く、また受容体結合分子であるところのFADDが核内で高発現している点も解析がすすんでいない。この点を解明するために、核移行シグナルに変異を加えた分子を高発現する細胞株を作製し、FADDの核内での機能解析をすすめている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Roles of IL-6 and PTHrP in osteoclast formation associated with oral cancers : The significance of IL-6 synthesized by stromal cells in response to cancer cells2010

    • 著者名/発表者名
      Kayamori K, et al.
    • 雑誌名

      The American Journal of Pathology 176

      ページ: 968-980

    • 査読あり
  • [学会発表] EGFRのkinase independent pathway におけるSGLT1の発現解析2010

    • 著者名/発表者名
      花畑泰子, ら
    • 学会等名
      第28回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20100127-20100129

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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