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2009 年度 実績報告書

組織工学的手法を応用した急速骨延長法における細胞動態の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20791507
研究機関名古屋大学

研究代表者

木下 一彦  名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (40467296)

キーワード骨延長法 / 組織工学
研究概要

1、移植材料の検討
家兎頭頂骨モデルにおいて、骨形成性タンパクやナノ担体を移植し、4、8週間後に評価し、各種濃度での骨形成性の相違を検討した。骨形成領域には有意な差はみとめなかったが、濃度依存的に石灰化骨量は増加した。25μg/ml以上では有意な濃度依存性はみられなかった。また骨髄間質細胞、骨膜細胞を採取・培養し、同様に移植をおこない評価した。4週後は骨髄間質細胞、骨膜細胞も旺盛な骨形成性を示したが、8週後では4週後と比較し石灰化骨量は減少した。本実験の意義は培養細胞と骨形成タンパクの移植で骨形成性のピーク時期、その様相に差があることを示したことにある。
2、家兎骨延長モデル
平成20年度の研究により、本研究では急速な延長条件として3mm/day4日、計12mmの延長量を採用し、延長終了時に培養した骨髄間質細胞を延長組織に注入し、延長終了時、2、4、6、8週後を評価時期とした。骨と上皮を評価部位としてPKH26を用いて細胞標識を行い、治癒の相違を検討した。
(1) 骨 放射線学的、組織学的に2週後には一部、骨の連続性がみられ、4週後には全体に骨の連続性が確認できる。軟骨性の骨化を主体とし、一部に移植細胞由来とおもわれる軟骨、骨組織がみとめられた。非移植群では6,8週後に一部の骨の連続性がみとめられるのみであった。
(2) 上皮 延長終了時は上皮の菲薄化や上皮釘脚の消失、角質層の剥離がみられた。4週旦には上皮釘脚伸長や上皮の肥厚化がみられ、8週後には正常な上皮組織との差をみとめなかった。延長終了時に延長組織に移植した培養細胞は拡散することが知られているが、標識した細胞は上皮内にみとめることはなかった。本実験の車要性は、培養細胞移植は骨形成性には有意に作用するが、上皮の治癒にはそれに比較し、影響は軽微であることを示したことである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Transplantation of a tissue -engineered osteogenic material to the distracted callus in the rabbit maxilla2009

    • 著者名/発表者名
      木下一彦
    • 学会等名
      The ISCFS XIII Biennial International Congress and Distraction Symposium
    • 発表場所
      オックスフォード 英国
    • 年月日
      2009-09-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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