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2008 年度 実績報告書

新規口腔扁平癌腫瘍マーカー抗Sideroflexin3抗体の臨床的評価および解析

研究課題

研究課題/領域番号 20791529
研究機関愛媛大学

研究代表者

村瀬 隆一  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (70452696)

キーワード口腔癌 / 腫瘍マーカー / 早期診断 / プロテオミクス / 血清
研究概要

新規口腔扁平上皮癌腫瘍マーカーとしてSideroflexin 3(SFXN3)抗体価測定の有用性を見出した。これまでの検討では、感度77.3%、特異度88.6%と非常に高い値を示しており、従来の腫瘍マーカーであるSCC抗原値を大きく上回る診断精度であった。また早期癌においても高い陽性率を示し、T1やT2の早期癌でも80%以上の検出感度であった。(PROTEGMICS. 2008, 2, 517-527)
SFXN3抗体価測定は、ごく微量の血液サンプルで測定可能であることから、通常の血液検査に併せて行うことができ、患者にとって非侵襲的である。大規模な臨床応用に発展すれば、測定に関る費用がより安価となることが予想され、その臨床的意義は非常に大きいものと思われた。
フォローアップマーカーとしての検討は計20症例の口腔癌患者血清をサンプルとして行った。治療前後の検査時に血液を採取し、SFXN3抗体価の推移を検討した。外科的切除単独で行った7症例は、5症例で術後にSFXN3抗体価の低下を認めた。化学放射線療法を行った5例では、3例で治療後にSFXN3抗体価の低下を認めたほか、治療後再発を認めた2例では腫瘍の増大に伴い、抗体価の上昇を認めた。全体の評価としては、20例中12例で、病勢に一致してSFXN3抗体価が変動するという結果を得た。
免疫組織染色の検討では、SFXN3は腫瘍周囲の間質組織に強発現するほか、比較的分化度の低い癌細胞、血管内皮細胞、正常上皮の基底細胞層に発現することがわかった。このことから、SFXN3が癌細胞に存在するだけではなく、周囲の間質組織にも存在していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Serum autoantibody to sideroflexin 3 as a novel tumor marker for oralsquamous cell carcinoma2008

    • 著者名/発表者名
      Ryuichi Murase
    • 雑誌名

      PROTEOMICS 2

      ページ: 457-634

    • 査読あり
  • [学会発表] Serum autoantibody to sideroflexin 3 as a novel tumor marker for oralsquamous cell carcinoma2008

    • 著者名/発表者名
      Ryuichi Murase
    • 学会等名
      International Congress on Oral Cancer
    • 発表場所
      上海(中国)
    • 年月日
      2008-05-22

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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