研究概要 |
口腔扁平上皮癌細胞株の培養細胞を行い血管内皮細胞増殖因子の発現を確認した。 1. JCBRから譲渡を受けたヒト由来口腔扁平上皮癌細胞株HSC-2、HSC-4、OSC-19、KONを通常培養条件(20%O_2, 5%CO2, 37℃)で細胞培養し、70%の細胞密度に到達した時点でVEGF-A/Cの発現を調べるため免疫染色を行い、Shibusaらの免疫組織学化学的染色スコア法を用いて評価した。 結果 : (1) すべての細胞株でVEGF-A/Cの発現を認めた。 (2) HSC-2、OSC-19、KONでVEGF-Aの強発現を認めた。 (3) OSC-19、KONでVEGF-Cの強発現を認めた。 2. 上記と同様条件で培養したHSC-2、BSC-2、HSC-4、OSC-19、KONをSDS-PAGEにて電気泳動し、VEGF-A/Cの発現を確認した。 結果 : (1) すべての細胞株でVEGF-A/Cの発現を認めた。 (2) HSC-2、OSC-19、KONでVEGF-Aの強発現を認めた。 (3) OSC-19、KONでVEGF-Cの強発現を認めた。 今後は低酸素培養条件(5%O_2, 5%CO2, 37℃)でも同様の実験を行いさらに培養細胞のtotal RNAを抽出し、RT-PCR法にてVEGF-A/Cの発現を確認する。in vitroでの浸潤能の確認のため培養したヒト由来口腔扁平上皮癌細胞株をヌードマウスの舌に移植し、頸部リンパ節を摘出、転移リンパ節を数えることでVEGF-A/Cの発現と転移能の関連性を調べる予定である。
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