in vivo心筋虚血再灌流障害ウサギモデルを用い、k/x全身麻酔下、セボフルレンを各濃度別に持続投与し30分の虚血、180分の再灌流を行い、心筋保護が得られるセボフルレンの投与濃度を検討した。心筋保護が得られるセボフルレンの濃度が見いだされたら、8-OHdGを測定し、C群と比較検討を行った。k/xのみ投与した群をC群、k/x全麻下セボフルレンを0.5%、1.0%、1.5%、2.0%持続投与した群をそれぞれS0.5群、S1.0群、S1.5群、S2.0群とした。循環動態において、各群に有意差は認めらなかった1。よってこの研究における循環動態は同一条件であることが示唆された。虚血時不整脈は、C群と比較してS0.5群、S1.0群、S2.0群において発生回数の減少が有意に認められた。再灌流時不整脈の発生回数は各郡において有意差は認められなかった。R/L(area at risk/left ventricle)は、有意差が認められず各郡における虚血域の大きさは同一であることが示唆された。I/R(infarct size/area at risk)は、C群61.1±3.2、S0.5群55.2±5.6、S1.0群39.1±2.9、S1.5群45.5±3.3、S2.0群52.1±3.7であった。S1.0群は他群と比較し有意をもってI/Rに縮小効果が認められたことから、セボフルレン1.0%の持続投与は心筋保護効果を有することが示唆された。control群とS1.0群の8-OHdG測定を行ったところS1.0群において8-OHdGの産生が抑制されセボフルレン1.0%の持続投与は活性酸素の産生抑制が示唆された。 なお、8-OHdG測定についてはさらなる検討を行う予定である。
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