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2008 年度 実績報告書

骨形成に関わるポリリン酸ホスファターゼの単離同定

研究課題

研究課題/領域番号 20791556
研究機関松本歯科大学

研究代表者

内橋 隆行  松本歯科大学, 歯学部, 助教 (70397628)

キーワードポリリン酸 / ポリホスファターゼ活性 / 骨形成 / 軟骨分化
研究概要

本年度は、ポリリン酸の骨形成に対する作用につき培養細胞を用いた研究を中心に行った。マウス骨芽細胞前駆細胞株MC3T3-E1、軟骨前駆細胞株ATDC5に対して平均鎖長60のポリリン酸を作用させると、MC3T3-E1細胞では培養18日目、ATDC5細胞では培養21日目において、石灰化基質の形成が亢進していることがアリザリンレッド染色にて示され、アルカリホスファターゼ活性の亢進がみられた。また骨基質蛋白であるオステオカルシン、オステオポンチン、I型コラーゲンの発現がmRNAレベルで増加した。このことからポリリン酸は骨基質形成を促進する作用を有することが示唆された。しかしながらリン輸送担体Na/Pi2やピロリン酸輸送担体ANKの発現は両細胞間で異なっていた。また、ポリリン酸の作用機構につき、放射性同位元素ラベルしたリンを用いた系で検討した。ポリリン酸添加2週後に、MC3T3-E1細胞ではポリリン酸添加群において、ATDC5細胞では双方の群で分解産物の生成が増加した。また分解産物を薄層クロマトグラフィーで展開した結果、分解産物としてオルソリン酸、ピロリン酸のほか、リン酸分子3以上のポリリン酸が検出された。
以上からポリリン酸の利用は骨形成細胞間で異なること、またポリリン酸は骨基質の形成においてexo-およびendo-polyphosphatase活性を持つ物質により分解されていることが示唆され、ポリリン酸の作用機構が明らかとなる可能性が示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ポリリン酸は骨芽細胞前駆細胞と軟骨前駆細胞の分化を誘導し石灰化を促進する2008

    • 著者名/発表者名
      内橋隆行
    • 学会等名
      第45回日本口腔組織培養学会
    • 発表場所
      塩尻, 松本歯科大学
    • 年月日
      2008-11-15
  • [学会発表] ポリリン酸は骨形成を促進する2008

    • 著者名/発表者名
      高田匡基
    • 学会等名
      第62回日本口腔外科学会総会
    • 発表場所
      徳島, アスティ徳島
    • 年月日
      2008-10-20
  • [学会発表] Inorganic Polyphosphate Induces Bone Mineralization2008

    • 著者名/発表者名
      内橋隆行
    • 学会等名
      第86回International Association for Dental Research(IADR)
    • 発表場所
      Canada, Toronto, Metro Toronto Convention Center
    • 年月日
      2008-07-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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