転写因子TWIST1は神経堤由来間葉細胞に発現し、頭蓋顎顔面の形態形成において重要な役割を果たすとともに、頭蓋縫合部の未分化間葉組織に発現し、膜性骨化の過程を制御することが知られている。本研究では、間葉系細胞におけるTWIST1の発現制御機構の解明を足がかりに、頭蓋顎顔面の発生過程におけるTWIST1の役割を理解すること目的とした。ヒト骨肉種由来骨芽細胞様細胞株MG63およびマウス未分化間葉細胞C3H10T1/2を用いてクロマチン免疫沈降法を行った結果、TWIST1プロモーターに転写因子CREBが結合することが明らかとなった。これらの細胞にCREBを過剰発現させると、TWIST1プロモーター活性の上昇がみられ、間葉系細胞におけるTWIST1の発現における転写因子CREBの関与が示唆された。また、Yeast Two Hybrid screening を行った結果、TWIST1と相互作用し間葉系細胞の特性に関与しうる因子として複数のユビキチン関連酵素を特定した。
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