Wistar系ラット第一臼歯歯根形成過程、ならびに歯髄感染時の歯根形成過程を従来の組織学的手法による定性化と、高精度CT撮影(Micro CT)による定量化の併用により解析することを試みた。正常群では、Micro CTにより生後4週から10週ラットにおいて歯根形成が段階的に亢進することが定量化された。歯髄感染群は生後4週目に露髄処置を行ったのち、1~6週後の歯根をH-E染色像で観察すると、6週で根先端象牙質とセメント質増加がみられた。しかし、CT定量化の結果は、正常群と比較し、歯根形成量が優位に低下していることが明らかとなった。
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