• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

法歯学的資料からのDNA多型による個人識別と人種推定のデータベースの作成

研究課題

研究課題/領域番号 20791646
研究機関東京歯科大学

研究代表者

丸山 澄  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30366190)

キーワードミトコンドリアDNA多型 / 個人識別 / 人種識別 / 系統分類 / STR多型 / マレーシア
研究概要

1. 日本人およびマレー人のmtDNA多型解析
日本人およびマレー人ともに殆どの試料において、全塩基配列を決めることができ、日本人おいては末端まで分類された系統樹が作製された。さらに他の日本人データと総合、比較検討することでより膨大な日本人データとして、今後法医学的事例に対し非常に有用なものとなった。また、今回の塩基配列をDDBJ(DNA Data Bank of Japan)に登録することにより、法医学領域のみならず、遺伝学・人類学等の他分野の研究者にも活用されると考えられる。
マレー人においては、系統分類し他のアジア集団との比較を行ったところ、東南アジアの中でもマレーに特徴的な系統や分布が認められ、東南アジア、日本を含む東アジアや他のアジア地域との地理的かかわりや民族の移動の解明にも役立つと考えられる。今年度はこの結果を学会や論文として発表した。
2. マレー人のSTR多型
マレー人のSTRの16座位について検査を行った。用いた試料は実際の鑑定試料を想定し、歯牙及び血痕から抽出したDNAを変性DNAとした。様々な条件を設定することで、変性DNAからの検査が可能となった。さらに対立遺伝子頻度を算出し、他のアジア地域との近縁性の推定(Neigbor-joining tree)を行ったところクラスターを形成し、それぞれの特徴が表れていた。また今年度はこの結果を学会や論文として発表することができた。
今回、変性試料からのDNA抽出、そのDNAを用いての実験により得られたプロトコール、さらに日本人及びマレー人のmtDNAやSTR解析の結果は、実際の鑑定作業における個人識別から地理的由来の推測にも実用的で精度の高い情報となるばかりでなく、様々な分野に応用が可能となる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] MtDNA control region sequence polymorphisms and phylogeneticanalysis of Malay population living in or around Kuala Lumpur in Malaysia2009

    • 著者名/発表者名
      S Maruyama
    • 雑誌名

      Int J Legal Med Epub ahead of print

    • 査読あり
  • [学会発表] マレーシア・クアラルンプール周辺に在住するマレー人のミトコンドリアDNA多型解析2009

    • 著者名/発表者名
      丸山澄
    • 学会等名
      第51回歯科基礎医学会学術大会・総会
    • 発表場所
      新潟市:朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター
    • 年月日
      20090909-20090911
  • [学会発表] 一般マレー人のミトコンドリアDNA多型による系統解析2009

    • 著者名/発表者名
      丸山澄、水口清
    • 学会等名
      第78回日本法医学会学術関東地方集会
    • 発表場所
      東京:血脇記念ホール
    • 年月日
      2009-10-31
  • [学会発表] マレーシア・クアラルンプール周辺に在住するマレー人のミトコンドリアDNA多型解析2009

    • 著者名/発表者名
      丸山澄、水口清
    • 学会等名
      第287回東京歯科大学学会(例会)
    • 発表場所
      千葉市:東京歯科大学
    • 年月日
      2009-06-01

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi