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2008 年度 実績報告書

褥瘡・難治性皮膚潰瘍に対する局所管理方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20791657
研究機関東北大学

研究代表者

菅野 恵美  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10431595)

キーワード感染症 / 皮膚組織 / 創傷治癒
研究概要

皮膚潰瘍創実験モデルを用いた創洗浄の効果
我々が確立した皮膚潰瘍創実験モデル(ラット背側皮膚に開放創を作成し、緑膿菌PAO1株接種後、閉鎖環境においた状態)を用い、創作成2日目より連日、創部をシリンジとスプレーチップを用い、0.118g/cm2の圧力で生食および1%PVP-I溶液にて洗浄した。創作成7日目に組織を摘出し、組織学的に検証した結果、両群とも順調に上皮化が進行している様子が観察され、生食群と比較し1%PVP-I溶液洗浄群において上皮化が早い傾向を認めた。また、創面の細菌数は1%PVP-I溶液洗浄群において減少傾向を認めた。
創部の細菌感染は創傷治癒遅延原因の一つであるため、創面の細菌数コントロールは重要だと考えられている。本研究より、細菌がheavy contamination状態にある創傷では1%PVP-I溶液による洗浄が有効であり、また治癒を妨げないことが確認された。
現在臨床の現場では創部を洗浄する際に用いる溶液として、水道水や生理食塩水が一般的である。創部に対する消毒は禁忌との傾向が強いが、それは清浄化された創傷の場合であり、適切にアセスメントを行い、明らかに細菌がheavy contamination状態にある創傷では、1%PVP-I溶液による洗浄も有効な場合があると考える。
実験成果の発表
平成20年度に得られた結果のうち、細菌と創傷治癒に関する検討について、国内外の専門学会にて発表を行なった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ラット皮膚潰瘍における緑膿菌バイオフィルムの微細構造2008

    • 著者名/発表者名
      菅野恵美, 鳥谷部荘八, 館正弘
    • 雑誌名

      形態・機能 6(2)

      ページ: 111-118

    • 査読あり
  • [学会発表] ラット皮膚潰瘍におけるバイオフィルム形成と上皮化の関連性-Las I, Rhl I遺伝子欠損の影響に注目して-2008

    • 著者名/発表者名
      菅野恵美
    • 学会等名
      第10回日本褥瘡学会学術集会
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
    • 年月日
      20080829-30
  • [学会発表] 皮膚創傷治癒過程における好中球集積とTNF-α産生への緑膿菌接種の影響2008

    • 著者名/発表者名
      菅野恵美
    • 学会等名
      コ・メディカル形態機能学会第7回学術集会
    • 発表場所
      愛知県名古屋市
    • 年月日
      2008-09-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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