本課題では、厚生労働省の"看護師教育の技術項目と卒業時の到達度(案)"に挙げられた70種類の技術項目について、患者の安全・安楽の視点と根拠に基づいた自己反復学習が可能なプログラムを作成する。そして、いつでもインターネット下のどこからでもそのプログラムに取り組み看護技術の修得の向上を目指したシミュレーション教材の構築およびその評価を行う。今年度は、「1. シミュレーション教材の設計図(外部・内部設計仕様書)の作成」と「2. VBAを用いて70種類の技術項目のプログラミング」を実施した。 1. 外部設計仕様書では、シミュレーション教材に必要な機能を洗い出した。例えば、学生が教材を読みながら学習する「自己学習」、学習後に簡単な復習ができる「ミニテスト」、総合的な修得度を判定するための「判定テスト」等の機能を用意することを検討した。また内部設計仕様書では、70種類の技術項目について、項目毎にレベル分けをしながら「フローチャート」を作成した。そして各項目をどのように組み合わせれば効率的な学習につながるかを検討した。 2. プログラミングでは、設計図に基づいて、Microsoft Officeに付属するVisual Basic for Applications(VBA)というプログラミング計語を用いて、70種類の技術項目のプログラミングを目指した。ただし、予想以上にプログラミングに手間取ったために、基本的な入出力および計算プログラムしか作成できなかった。今後もプログラミングを継続し、シミュレーション教材の実使用および評価を行うつもりである。
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