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2010 年度 実績報告書

三次元動画像解析による看護技術時の腰部「ひねり」の負荷に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20791671
研究機関大阪府立大学

研究代表者

前川 泰子  大阪府立大学, 看護学部, 助教 (60353033)

キーワードひねり / 看護技術 / 腰部負担 / 三次元画像解析 / 定量化
研究概要

看護(介護)従事者の腰痛経験率は8割前後と多く,大勢の看護師が腰痛に悩む現状がある.本研究の目的は,看護基礎教育で学ぶ看護技術や臨床現場で実施されている看護ケアの腰部への負荷を定量化し,より負担の少ない介助方法の検討,腰痛発症リスクの予測,腰痛予防および,その教育へ役立てることである.看護ケアによる腰痛の発症原因の多くは,患者などを抱えての"前屈","中腰","ひねり"動作である.これまでの腰部負荷に関する研究は,看護師の主観的な感覚と,"前屈","中腰"について,ビデオ撮影による体幹,下腿,膝,肘などの関節の角度を,二次元的に計測したものがほとんどであり,"ひねり"について,看護ケア時のひねり角度と腰部への負担の要因は明らかにされていない.そこで,看護ケアにおける腰部のひねり角度を三次元角度センサを用いて測定し,表面筋電図との関係を調べた.三次元角度センサを用いることにより,ひねり角度だけではなく,ひねり角速度,ひねり角加速度といったひねりの変化と表面筋電図の関係も示すことができる.結果,ひねり角度,ひねり角速度,ひねり角加速度と表面筋電図の間には正の相関があることを明らかにした.これらの結果を踏まえ,腰部への負担が大きいとされる車椅子移乗介助を異なる3方法で実施し,各方法の一連の動作を目的別に4動作に分け,各動作中の"ひねり"が腰部に与える影響に関して,介助方法による腰部への負荷量の違いを視覚的に明示する方法を検討した.また,ひねりによる腰部負荷は左右アンバランスな筋活動の持続により増強するといわれていることから,この視覚化の方法を用いて,介助方法による違いと介助時の状況などにより生じる腰部負荷の左右差を示し,移乗介助における,より腰部負荷の少ない条件や注意点を明確にした.今後は実用化に向けた研究を進めたい.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 表面筋電図を用いた車椅子移乗介助時のひねり動作と腰部負担の視覚化の試み2011

    • 著者名/発表者名
      前川泰子, 汐崎陽, 真嶋由貴恵
    • 雑誌名

      医療情報学

      巻: vol.29(6) ページ: 235-243

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 看護ケア実施時の腰部ひねりと筋電図データからの看護業務の視覚化-ベッド-車椅子移乗介助方法に着目して-2010

    • 著者名/発表者名
      前川泰子, 汐崎陽, 真嶋由貴恵
    • 雑誌名

      第11回日本医療情報学会看護学術大会論文集

      ページ: 75-78

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 看護業務における表面筋電図からの腰部のひねり動作と筋負荷の関係2010

    • 著者名/発表者名
      前川泰子, 汐崎陽, 真嶋由貴恵
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌(D)

      巻: Vol.J93-D(11) ページ: 2538-2547

    • 査読あり
  • [学会発表] 看護ケア実施時の腰部ひねりと筋電図データからの看護業務の視覚化-ベッド同車椅子移乗介助方法に着目して-2010

    • 著者名/発表者名
      前川泰子, 汐崎陽, 真嶋由貴恵
    • 学会等名
      第11回日本医療情報学会看護学術大会
    • 発表場所
      仙台市民会館(宮城)
    • 年月日
      2010-06-26

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公開日: 2012-07-19  

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