現在、病院(施設を含む)では、病院独自の看護用語が使用されており、標準化された看護用語を使用するには、病院で使用している看護用語(以下、病院看護用語とする)と標準化された看護用語をマッチングするという病院側にもシステム開発企業側にも大きな負担となる作業が必要である。そこで研究者は、看護師が簡単にマッチングできる標準看護用語マッチングツールを平成17・18年度に作成し、一部機能の評価を行った。本研究では、既に作成している標準看護用語マッチングツールの実装試験および全機能の評価と検証を行い、標準看護用語マッチングツールの有用性、信頼性を明らかにし、標準看護用語マッチングツールの修正を行うことが目的である。 そこで平成21年度は、昨年度に引き続き、電子カルテシステムおよび看護情報システムを使用している研究協力施設の選定と協力依頼を行った。そこで承認を得ることができた施設で働く看護師に、標準看護用語マッチングツールを使用してもらう準備として、協力施設の病院看護用語を提供してもらい、データ化した。また、それをもとに病院看護用語マスタを作成した。病院看護用語マスタの修正に時間を要したため、実装試験は平成22年度に行っていく。 また、標準看護用語マッチングツール<修正版>の作成のため、ソフトウェア開発企業の担当者およびシステムエンジニアと現在の標準看護用語マッチングツールの問題点と課題について検討を行った。
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