研究概要 |
(1)本研究の目的について (1)精神科デイケア研究の課題 精神科デイケアは,精神保健福祉対策では通院医療に位置づけられるが,充実した生活支援も行っている。生活支援は,精神障害者の社会参加を促進するための重要な支援である。しかし,精神科デイケアの生活支援の効果を検討するための,精神障害者の生活機能に関する研究は行われていない。 生活機能の一部である生活技能に関する研究は,研究者によって着目する生活技能が異なり,また生活技能を測定する尺度が異なるため評価をする共通指標が用いられていない。そのため,精神科デイケアの効果を共通指標として示されておらず,精神科デイケアの効果を正確に提示できていない部分がある。 (2)本研究の目的 目的は,精神障害者の生活機能の実態,および精神障害者の生活機能に対する精神科デイケアの効果を明らかにすることである。 (2)本研究の内容 本研究では,精神科デイケア通所者の生活機能を評価指標にし,精神科デイケアについて縦断研究を行う。精神科デイケアの効果を明確に提示するため,作業訓練中心の支援を提供する精神障害者小規模作業所を比較施設とする。 (1)平成20年度の研究内容 平成20年度は,山形県の精神科デイケアおよび精神障害者小規模作業所の通所者を対象に予備的研究を行う。その上で,平成21年度以降に行う研究の結果を予測し,質問紙の不具合を調整する。 (2)平成21-23年度の研究内容 平成21年度-23年度は,全国の精神科デイケアおよび精神障害者小規模作業所の通所者を対象に3 年間の縦断研究を行い,精神障害者の生活機能の実態および精神障害者の生活機能に対する精神科デイケアの効果を明らかにする。
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