研究概要 |
透析患者の変化ステージ別レディネス把握ツールの開発に向け、まず文献研究から開始した。透析患者のレディネスの把握は、患者教育を行う際に患者アセスメントとして行うものと考える。そこで、まず透析看護における患者教育とは何かについて文献研究を実施した。研究目的は先行文献から透析看護における患者教育の定義と必要な要素を明らかにするである. 結果、要素の検討から,透析看護における患者教育の定義が明らかとなり, 透析看護の患者教育に必要な要素として, 「透析や腎疾患に特化した知識・技術提供」「疾病・透析受容を踏まえた関り」があった. また、レディネスの文献研究として透析看護における文献からレディネスを便用している文献数と定義を明らかにした。結果、透析看護の中で、レディネスを定義している文献はなかった。レディネスとはProchaskaが述べてしいる変化ステージのみでなく、教育・学習心理学でも使用されている言語である。また、レディネスは特定の教科や行動に対して把握する概念であることから、本研究は食事管理に対するレディネスを把握することとした。まず、学習心理学や教育心理学の書籍等を中心にレディネスの概念および研究を見た。レディネスはあることを学習するとき, これを習得するために必要な条件が用意され, 準備されている状態」であり、必要な条件は一般的に身体的・神経系の成熟、すでにもっている知識や技能、興味や動機や態度などがある。そこで、必要な条件を把握することがレディネス把握に繋がると考えた。アセスメントツールの構成要素は、身体的・神経系の成熟、すでにもっている知識や技能、態度であり、現在ツール開発に向け態度についての研究を進めている。血液透析患者の食事管理に対する態度とは何かが明らかとなっておらず、来年度の研究は、まず血液透析患者の食事管理に対する態度を質的研究(エスノグラフィー)にて明らかにしていく。
|