本研究は、動物の好きな患者への、入院生活における「環境を整えるという看護ケア」の一つとして「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」を確立し実施するため、その「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」という看護ケアを評価する方法を検討している。また「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」という看護ケアを実際に実施し、その効果を検証し、評価方法の信頼性と妥当性を探り構築することを目的としている。 平成20年度は、看護師が日常生活援助の中で患者に活用している評価方法を探り、その評価方法のなかで「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチに活用できる評価方法を検討することと「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチを希望する病院を調査するため、 (1)看護師が日常生活援助の中で患者に活用している評価方法と先行研究を探るため文献検索 (2)検索をした文献を用いて、研究協力者らとの意見交換、検討会 (3)全国の慢性期病棟を有する病院、療養型病院、リハビリ専門病院、緩和ケア病棟を有する病院に患者の日常生活を測定している評価方法を調査するための調査票の検討、また動物とのふれあい活動、伴侶動物との面会や同居に関しての希望調査のための調査票の検討、作成を行った。実際に病院や施設で単発的に動物とのふれあい活動を行っているクラブなどを訪問し、情報を得、それらも含め、検討している。調査票が出来次第、本学部倫理委員会へ研究計画書を提出し、承認を得る予定である。 私、研究代表者は、平成20年9月に所属が変更となったことから、研究協力者との打ち合わせ等の費用の調整が必要となったが、経費内で調整が可能であった。また、終末期ケアを専門としている研究者から協力が得られることが可能となったため、連携研究者に追加し、その終末期ケアの観点からもさらなる検討を行っていく。
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