本研究は、動物の好きな患者への、入院生活における「環境を整えるという看護ケア」の一つとして「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」を確立し実施するため、その「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」という看護ケアを評価する方法を検討している。また「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」という看護ケアを実際に実施し、その効果を検証し、評価方法の信頼性と妥当性を探り構築することを目的としている。 平成21年度、全国の病院に勤務する看護師に行った、患者の日常生活を測定している評価方法に関する調査では、患者の日常生活を評価する方法として「フェイススケール」が最も多く、その他「VAS (Visual analogue scale)」「GDS-15 (Geriatric Depression Scale)」「Vitality index」「長谷川式簡易スケール」「日常生活自立度」などの回答があった。また、動物とのふれあいで活用できる評価方法についても、患者の日常生活を評価する方法と同様の結果が得られた。現在、学会発表や論文投稿の準備を進めている。 また、適宜、連携研究者らとの意見交換、検討会を開催し、実際に病院や施設で単発的に動物とのふれあい活動を行っているクラブなどを訪問し、「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」に活用できる評価方法を探った。現在、全国の病院に勤務する看護師に行った調査結果から得られた評価方法、実際に病院や施設で単発的に動物とのふれあい活動を行っている活動に参加した結果を踏まえ、その評価方法を検証するため、準備を進めている。
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