本研究は、確立されていない概念を捉えていくため、定期的に学生、大学院生、スーパーバイザーなどで構成される研究会で検討・討議し、分析の信頼性と妥当性を維持していく。データは面接法で収集され、第一次分析には内容分析を用いる。得られたカテゴリーは、尺度の作成と第二次分析を行い、尺度の検証とケア用のリーフレットを作成する。研究を順調に進行させるため、他職種からなる研究会で、研究内容を確認していく。 本年は、在宅中心静脈栄養法(以下HPNとする)を施行中の子どもをもつ親を対象として、面接調査を実施・分析するために、大学院生・スーパーバイザーからなる研究会を結成し、文献レビューや学会での最新の知見を通して、概念枠組みを十分に検討し、面接調査のための質問項目を作成した。 HPNを専門とする主治医より研究協力への内諾が得られている、総合病院を受診中の、HPN施行している子どもをもつ親を対象とした、子どもの病気と向き合うなかで、肯定的な気持ちの変化を中心に半構成面接を実施した。対象の許可が得られた場合には、ICレコーダにて録音し、ノートパソコンで音声データを変換する。得られたデータから、研究補助者の協力を得て、逐語録を作成し、内容分析を用いて、カテゴリー化していった。質的な妥当性を確保するために、十分な研究経験を有する教員と分析を行い、質的な妥当性の確保につとめた。現在は、Grotberg^<1)>の3要因に基づいた二次分析が終了した段階にある。 1)Edith Henderson Grotberg Tapping Your Inner strength New Harbinger Publications 1999.
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