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2009 年度 実績報告書

緊急帝王切開分娩の母親への看護支援:教育的・精神的ケアのガイドライン開発に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 20791748
研究機関日本赤十字広島看護大学

研究代表者

横手 直美  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 准教授 (10434573)

キーワード帝王切開 / 母親 / 出産前教育 / 助産ケア / 精神的ケア / ガイドライン開発 / トラウマ / PTSD
研究概要

平成21年度は、産褥4日目から産後6カ月までの分娩に起因した褥婦の心的外傷後ストレス反応(Posttraumatic Stress Reaction : PTSR)の推移とその関連因子を明らかにするために、郵送法による縦断的質問紙調査を実施した。以下、現時点で分析終了している産褥4日目と1カ月後の変化を報告する。
回収結果は、初回調査票は配布数520部、回収数497部(回収率95.6%)、2回目は回収数394部(75.8%)、3回目は回収数347部(66.7%)であった。3時点ともにデータが揃った者を分析対象とした。産褥4日目に、分娩時になんらかのトラウマ体験が「あった」と回答した者は256名(73.6%)で、分娩形式によって内容に特徴があった。産褥4日と産褥1ヶ月のIES-Rの平均は、トラウマあり群は順に10.65±11.82、8.38±10.79、トラウマなし群は4.70±6.70、4.26±7.41で、両群で有意に減少していた(順にp<.0001,p<.01)。産褥1ヶ月でのカットオフ値(25点)以上は、トラウマあり群は26名(10.2%)、トラウマなし群は3名(3.4%)であり、トラウマあり群では1割がPTSD移行のハイリスクと考えられた。
以上から、分娩に起因したPTSRは産褥早期に軽減傾向であったが、トラウマ体験があった褥婦は継続した観察が必要であることが示唆された。今後、初経産別や分娩形式別のPTSRの変化を検討し、産後6カ月までの推移を分析する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 分娩に起因した褥婦の心的外傷後ストレス反応の産褥4日目と1ヶ月後における変化2010

    • 著者名/発表者名
      横手直美
    • 学会等名
      第24回日本助産学会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県)
    • 年月日
      2010-03-21
  • [学会発表] 分娩に起因した女性のトラウマ体験と産褥早期の心的外傷後ストレス反応2009

    • 著者名/発表者名
      横手直美
    • 学会等名
      第29回日本看護科学学術集会
    • 発表場所
      千葉幕張メッセ(千葉県)
    • 年月日
      2009-11-27
  • [学会発表] 緊急帝王切開における精神的ケア-分娩時のトラウマ体験への気づきとケア-2009

    • 著者名/発表者名
      横手直美
    • 学会等名
      第22回水戸周産期懇話会
    • 発表場所
      茨城県医師会館(茨城県)
    • 年月日
      2009-10-25
  • [学会発表] 分娩時のトラウマ体験による心的外傷後ストレス反応と児への否定的感情との関連2009

    • 著者名/発表者名
      横手直美
    • 学会等名
      第50回母性衛生学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-09-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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