分娩に起因した母親の心的外傷後ストレス反応の産褥6カ月間の変化を自記式質問紙によって縦断調査した。産後6ヶ月におけるPTSDのハイリスク者は246名中13名(5.3%)で、分娩前のトラウマ体験の既往とこころの問題での受診歴、分娩時の過酷な陣痛、医療処置や出産環境の急変に関するトラウマ体験が特徴的であった。よって、こころの脆弱性に関する妊娠期の注意深い問診と産褥早期の出産体験の認識を把握することが重要であると示唆された。また、緊急帝王切開分娩はトラウマ体験が生じやすい状況であることが再確認された。
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