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2008 年度 実績報告書

精神障害者の家族内コミュニケーションパターンを変化させる協同型看護モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20791768
研究機関岡山県立大学

研究代表者

渡邉 久美  岡山県立大学, 保健福祉学部・看護学科, 准教授 (60284121)

キーワード家族支援 / 家族-看護師関係 / 家族介入モデル / 精神看護 / 家庭看護 / 対人関係 / 看護モデル
研究概要

研究課題のモデル開発を目指し、本年度は精神障害者家族と看護師の二者間の"相互理解"を促進するアプローチ法を明らかにした。
精神障害者家族と訪問看護師(一般科)との関わりを分析すると、"患者ケア"をめぐって、患者の状態をより良くするための「協同作業」に向かう関係性の成立が二つの到達点として示された。この中には介護者である家族が精神障害者である場合も含んだ。家族と相互理解に至る過程として、看護師は、患者や家族の【反応に合わせた対応】をとり、看護師の訪問を受け入れて貰えるよう関わり、患者に訪問を受け入れ照れるとさらに、関わりを促進するために【関与の糸口の探索】をすることで、【テリトリーを侵さないケアの達成】を導いていた。患者の受け入れる範囲にそって関わることで、家族か照信頼を得るごとができ、患者および家族への【支援要請への的確な対応】を積み重ねることで、訪問看護師自身の存在を受け入れられ、家族との【協働的ケアの到達】が可能となっていた。【協同的ケアの到達】は、家族との一つの"相互理解"の形であると考えられた。地域・在宅での精神障害者の家族と看護師との関係形成の特徴として、看護実践の枠組みの中での"患者と家族との円滑な相互交流"が観察されにくく、患者-家族-看護師の三者での円環的コミュニケーションを行う機会自体が極めて乏しい様子があった。しかし、"患者ケア"を行うことで患者との関係形成を築き、家族が望む目標を共有するアプローチが、家族との相互理解の足がかりとなると思われた。今後は、精神障害者への治療的観点を重視した家族へのアプローチの検討が課題である。
なお、文献検討では、精神科領域でうつ病や摂食障害の治療に認知行動療法よりも長期的な治療成果が得られている対人関係療法の手法や要素を看護アプローチの中にも取り入れてモデル構築していくことの重要性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 一般訪問看護師による精神疾患患者へのアプローチと対応困難感の構造(第1報)2008

    • 著者名/発表者名
      渡邉久美、野村佳代、村上礼子、折山早苗、國方弘子、岡本亜紀
    • 学会等名
      第28回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20081200
  • [学会発表] 一般訪問看護師による精神疾患患者へのアプローチと対応困難感の構造(第2報)2008

    • 著者名/発表者名
      村上礼子、渡邉久美、他4名
    • 学会等名
      第28回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-12-14

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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