研究概要 |
本研究の目的は,地域における子育て支援活動に参画する高齢者の特徴および子育て支援活動への参加を可能とする要因について明らかにし, 高齢者による効果的な子育て支援について検討することである。平成20年度は研究期間(3年間)の初年度であり, (1)これまで実施した関連研究結果の整理, (2)最新の知見の収集, (3)関係者からの情報収集, (4)調査実施のための準備を実施した。 (1)関連研究結果の整理では, 本研究の前段階の研究として研究代表者が行ってきた, 高齢者が参画する地域における子育て支援活動に参加する母親の特徴に関する研究結果の整理を行い, 本研究で今回対象とする「地域における子育て支援活動に参画する高齢者」へのニーズなどについて整理し, 本研究で使用する調査票作成の基礎資料とした。また(2)最新の知見の収集では, 関連する先行研究のレビューを実施するとともに, 英国において保健師はじめ関連専門職種や大学関係者から, 子育て支援, 地域ネットワーク, 専門職の効果的な介入などについての最新の知見について情報収集を行った。さらに(3)関係者からの情報収集および(4)調査実施のための準備では, 以前より協力を仰いでいる本研究の調査候補地の子育て支援関係者(主に行政および社会福祉協議会)から高齢者が参画する子育て支援活動に関する情報収集を行うとともに, 現状や課題について意見交換を行った。また次年度の調査実施に向けて, 現場の状況や実施可能な体制についての議論を行った。 平成21年度は, 調査票の完成, 調査実施体制の最終整備の後, プレテスト, 本調査の実施を行う予定である。また, 前年度までに得られた知見をもとに, 学会等への成果発表についても実施予定である。
|