| 研究概要 |
本研究の目的は,地域における子育て支援活動に参画する高齢者の特徴および子育て支援活動への参加を可能とする要因について明らかにし,高齢者による効果的な子育て支援について検討することである。本年度は当初の計画を一部変更し,先行調査結果の追加的な分析とその成果のまとめ,調査実施体制の具体的整備,関係者との事前協議,最新の知見収集,調査票の検討を行った。具体的には,調査実施前に,これまで実施した高齢者が参画する地域における子育て支援活動に関するデータの詳細な分析を追加的に行うこととし,その成果をまとめ,学術雑誌へ投稿し掲載された。また,関連分野の国際学会においても成果発表を行い,国内外の研究者と議論を深めた。さらに,調査実施体制の整備として,これまで継続的に協力を仰いでいる調査候補地の子育て支援関係者に加えて,調査候補地の自治体の調査・統計に関わる部署の関係者とも調整を進めた。また,子育て支援関係者からは,高齢者が参画する子育て支援活動に関する最新の状況,課題等について情報収集・意見交換を行った。また本研究で対象としている高齢者の参画による子育て支援活動は地域ネットワーク構築の一環ともとらえているため,子育てに限らず,住民主体の地域づくりに関わる関係者からも情報収集を行った。同時に,関連する先行研究レビューや学会参加等を通して最新の知見を収集し,前述の分析結果を踏まえながら,調査票案の構成を検討した。平成22年度は,本調査実施と成果のまとめを実施する予定である。
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