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2010 年度 実績報告書

ピアサポートを用いたホームレス健康支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20791808
研究機関園田学園女子大学

研究代表者

佐々木 八千代  園田学園女子大学, 健康科学部, 講師 (10382243)

キーワードホームレス / 健康支援 / サポートグループ
研究概要

今年度は,ホームレス者のピアサポートグループを構築することを目的として,医師と保健師とが月に1度の健康相談を行い,関係づくりとニーズ把握を行った.5月~11月までに延べ85名の健康相談を行った.相談終了時にピアサポートグループについて説明し,参加について問うが,希望する者はいなかった.相談内容としては,血圧測定が多く,次いで症状に関する医師への相談であった.介入プログラムの修正をするために,自立支援センター退去後に,集合住宅への入居とともに常駐の支援者の支援を受けるプログラムにより自立した元ホームレス者および支援者へのインタビューを行った.元ホームレス者においては,ピア,つまり「仲間」からのサポートよりも専門家からのサポートの方が受け入れ易いことが語られた.また,支援者が継続的に支援することで信頼関係が構築され,さらに問題解決のために支援者が様々な機関に同行することが重要であることが明らかとなった.特に,ホームレス者においては生活基盤が脆弱であり,健康に対する支援を行う際にも,生活問題を解決することの重要性が示唆された.生活問題の解決にはさまざまな職種が連携する必要があるが,常にキーパーソンとなりうる支援者が本人を代弁し,さらには同じ目線で支援をすることが重要である.ホームレス者への支援の在り方として,ピアサポートグループよりも継続的に支援する支援者を置くサポートグループが有効であると考えられた.そこには,NGOなどの民間だけでなく行政などの公的な立場にある保健医療従事者の参画も必要である.

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公開日: 2012-07-19  

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