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2009 年度 実績報告書

「配慮<できる>身体」を育成するスポーツ教材についての実践的考察

研究課題

研究課題/領域番号 20800050
研究機関武蔵大学

研究代表者

田中 愛  武蔵大学, 人文学部, 講師 (10508534)

キーワードシッティングバレーボール / 配慮 / 差異 / 身体 / インクルージョン / アダプテッドスポーツ
研究概要

本研究の目的は、「配慮<できる>身体」の育成を目指すスポーツ教材について実践的に考察することであった。中でも本研究においては、具体的なスポーツ種目として「シッティングバレーボール」に着目し、その教材としての意義を、運動実践を通して考察した。さらには実際の授業を実施することによって、具体的な教材化の可能性について考察した。21年度前期には、大学体育の授業へのシッティングバレーボールの応用を試み、改善プログラムを作成するための資料を得た。また、シッティングバレーボールチームの練習や各種大会に参加し、プレー場面を撮影しつつ実際に何が生じているかについて分析を行った。撮影に際しては、多数の日本代表選手が所属するチームから、日々地域の体育施設等で練習しているチームまで、幅広く依頼することができた。さらに、プレーする人々へのアンケート調査も実施し、申請者自身の分析の妥当性について検討する補助資料を得ることができた。これらの資料は、どれもシッティングバレーを授業の教材として扱うために有益であり、とくに「座って移動することの難しさ」からは、シッティングバレーに独特の技能があり、それに慣れるための動きづくりが必要であることが明らかとなった。このことは、シッティングバレーがまさに競技スポーツであることを物語っている。しかし、「座る」ことによって、怪我や障害を抱えて参加していることを保留し、「一緒にプレーする」ことを可能とすることも明らかとなった。シッティングバレーは、「すべての人を受け入れるためのスポーツ」と、「競技スポーツ(エリートスポーツ)」の中間点に位置するスポーツであると言える。今後、具体的な授業づくりを継続していきたい。なお、テーマに関わって原著論文を作成・投稿し、現在査読中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 差異を許容するスポーツ実践の探究(2)-スポーツ実践におけるインクルージョン-2010

    • 著者名/発表者名
      田中愛
    • 雑誌名

      武蔵大学人文学会雑誌 第41巻3,4号

      ページ: 410-422

  • [学会発表] セミナー発表「シッティングバレーボールの教材的意義-『競技』と『インクルージョン』は両立可能か?-」2010

    • 著者名/発表者名
      田中愛
    • 学会等名
      日本体育学会体育哲学専門分科会定例研究会兼日本体育・スポーツ哲学研究セミナー
    • 発表場所
      立正大学(東京)
    • 年月日
      2010-03-09
  • [学会発表] シンポジウム「運動実践は誰のためのものか」-他者と運動実践:「配慮<できる>身体」から考える2009

    • 著者名/発表者名
      田中愛
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ哲学会第31回大会シンポジウム
    • 発表場所
      北海道教育大学
    • 年月日
      2009-09-06
  • [学会発表] 体育授業における技能の習得-バレーボールの教材的価値を問う-2009

    • 著者名/発表者名
      田中愛
    • 学会等名
      日本体育学会体育哲学専門分科会夏期合宿研究会
    • 発表場所
      箱根静雲荘
    • 年月日
      2009-07-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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