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2008 年度 実績報告書

科学技術コミュニケーションの歴史社会学-科学技術社会論とメディア論の接合に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 20800064
研究機関福山大学

研究代表者

飯田 豊  福山大学, 人間文化学部, 講師 (90461285)

キーワード科学技術論 / メディア論 / 歴史社会学 / 科学技術コミュニケーション / メディアリテラシー / アマチュア
研究概要

日常生活に根ざした情報技術に対するリテラシーという観点から、科学技術社会論とメディア論の複合領域を浮き彫りにし、理論的に接合することを試みた。多くの科学技術分野で近年、専門家と非専門家のコミュニケーションのあり方として、専門家の研究開発活動の成果を非専門家が理解するという欠如(=啓蒙)モデルではなく、研究開発段階から非専門家が、専門家共同体の意思決定や方向付けに参画していく相互作用(=対話)モデルが求められている。科学技術社会論における科学技術コミュニケーションと、メディア論におけるメディアリテラシー実践との接合は重要である。当該年度においては、こうした実践活動を主体的に展開しつつ、このふたつの動向の接点を歴史のなかから見出し、学際的に接合していくことに取り組んだ。
1. 日本民間放送連盟メディアリテラシー実践プロジェクトに参画し、マスメディアの送り手と受け手を結びつけ、情報の生産と消費、表現と受容の循環を引き起こす実践研究に取り組んだ。ケータイとウェブサイトを活用したクロスメディアの社会実験である。送り手と受け手が厳然と乖離しているマス・コミュニケーションにおいては、それでもなお、双方が互いに結びつき、表現と受容の循環を回復していく営みが、たとえわずかでも必要である。
2. 備後地方(広島県東部)におけるテレビ受像機の普及過程に関する聞き取りを実施し、それを単なる一方向的な調査研究にとどめず、これからの「テレビ」のあり方について対話し、議論する、科学技術コミュニケーションの営みとして展開させることを目指した。
3. 明治中期から昭和初期における電気工学、無線工学の書誌を調査し、主に「アマチュア無線家」を媒介として、専門家と非専門家のコミュニケーションの場がいかに構想されてきたのかを、歴史社会学的な視座から検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] テレビジョン・フォークロアーテレビ受像機の民俗学、その今日的意義と学問的系譜2009

    • 著者名/発表者名
      飯田豊
    • 雑誌名

      福山大学人間文化学部紀要 9

      ページ: 45-61

  • [学会発表] 初期テレビジョンにおける「公開実験」研究-科学技術社会論/メディア論からの展望2008

    • 著者名/発表者名
      飯田豊
    • 学会等名
      第13回視聴覚文化研究会第2回神戸芸術学研究会
    • 発表場所
      神戸大学文学部
    • 年月日
      2008-11-15

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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