本研究では、(1)既往研究を横断的にレビューする中で、環境の保全活用に効果を持つものとしての「物語」の働きが整理されたとともに、(2)具体的な「物語(アニメ作品)」を対象にした分析によって、永く愛される環境のもつ豊かな意味とそれをもたらす物語の構造について明らかにし、(3)具体的な「環境(保育園児の散歩環境)」を対象にして、物語が生み出されるための散歩環境との親密な関わり(ふれあい)を可能にする物理的空間の質を捉えた。以上、我々の持続可能で豊かな環境づくりのための、一つの強力なツールとなるであろう「物語」についての考察が深められた。
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