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2009 年度 実績報告書

PKCεを標的とした2型糖尿病に対する新規低分子化合物による治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20810031
研究機関東海大学

研究代表者

米沢 朋  東海大学, 医学部, 奨励研究員 (60515964)

キーワードマイクロサテライト解析 / 2型糖尿病 / プロテインキナーゼCε(PKCε) / 低分子化合物 / トランスレーショナルリサーチ
研究概要

我々の研究グループによるゲノムワイドなマイクロサテライト解析の結果、2型糖尿病の感受性遺伝子の一つとしてプロテインキナーゼCε(PKCε)が同定された。また、In silico分子デザイン戦略により6万種類の化合物ライブラリーからPKCεの活性に変化を与えうる多数の化合物を同定し、分子および培養細胞レベルで効果を確認している。本研究では、新規化合物により生活習慣病、特に2型糖尿病に対する新規治療薬の作出を目指す。プロテインキナーゼC(PKC)はセリン・スレオニンキナーゼファミリーに属する分子であり、細胞内外の様々な刺激に応じて、上昇したCa2+や脂質により活性化し、様々な生命現象を引き起こす。不活性型PKCは細胞質に局在するが、活性化すると特異的アダプター分子であるReceptor for activated C-kinase(RACK)と結合し、細胞膜や細胞内小器官膜に移行し、標的分子をリン酸化することが良く知られている。我々のIn silico解析により6万種類の化合物ライブラリーより、標的領域に結合すると予測されるものを22個同定した。22個の化合物については、PKCεとεRACKの組み換え体蛋白質を大腸菌およびヒト培養細胞を用いて作製し、研究計画の通りにPKCεとεRACKとの蛋白質相互作用をビアコアにより検出し、化合物による相互作用阻害効果を検討した。その結果、8個の化合物の薬効が確認された。培養細胞においても、上記の8個の阻害剤はPMA(PKCεの活性化剤)によるPKCεの膜移行に対する阻害効果を持つことが確認できた。今後、マウスにおける病態モデルへの薬効および毒性を確認し、特許出願の準備をする。また、PKCεを標的とした創薬についての成果をRecent Patents on DNA and Gene Sequences誌において公表できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] PKC delta and epsilon in drug targeting and therapeutics.2009

    • 著者名/発表者名
      I.Tomo Yonezawa, Riho Kurata, Minoru Kimura, Hidetoshi Inoko
    • 雑誌名

      Recent Patents on DNA and Gene Sequences 3

      ページ: 96-101

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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