研究概要 |
本研究は外国語科目のeラーニングにおいて学生の学習を支援するメンターを養成するための研修プログラムを設計・開発し、運用することを最終目標としている。2008年度は第一段階として、メンター・チューター・教育コーチなど様々な呼称がつけられているeラーニングの学習支援者の定義と役割の共通点・相違点を国内外の文献から調査した。その結果、日本では学習支援者の呼称は異なるものの、主に学習支援者はBBSやメールなどのコミュニケーションツールでの学生とのコミュニケーションを通して、学習内容と学習管理をサポートし、学習者がeラーニングプログラムでつつがなく学習科目を学べることを支援する役割を担っている。それに対して、ヨーロッパeラーニング協会(EIfFL)の「教師とトレーナーのためのeラーニング職務能力リスト」や、フランスの「遠隔教育における教員の職務能力リスト」(Haeuw & Coulon,2001)では、上記のような学習支援者像だけではなく、eラーニングの自律学習環境を活かし、学習者が学習科目を学習しながら、自己学習力を発達することができるよう促す学習支援者像が求められていることが明確となった。 上記の文献調査の結果と本学の外国語科目の状況を考慮して、メンターが学習者の支援をする中で自身の活動を自己評価し、自身のメンター活動を振り返りながらスキルアップを図るためのツールである外国語メンターポートフォリオの開発を現在進めている。また、今後メンターが実地に着く前に、メンターの役割を理解し、求められるスキルを延ばすことを目的とした外国語メンター研修プログラムを設計・開発していく予定である。
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