• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

陽明文庫蔵仮名法語類の研究―「道書類」を中心として―

研究課題

研究課題/領域番号 20820046
研究機関国際仏教学大学院大学

研究代表者

恋田 知子  国際仏教学大学院大学, 仏教学研究科, 研究員 (50516995)

キーワード仮名法語 / 陽明文庫 / 物語草子 / 近衛 / 絵巻・奈良絵本 / 比丘尼御所(尼門跡) / 慈受院 / 中世寺院
研究概要

「道書類」を中心とする陽明文庫蔵仮名法語類の調査・研究のため、前年度に引き続き、各作品の特定、および全文の翻刻紹介と考察に努めた。本年度は「道書類」に収められた十八種のうちすでに全文翻刻紹介をおこなっている四作品(『雲居月双紙』、『恋塚物語』、『幻中草抄』、『宝物集』)に加え、あらたに、『法然上人念佛教化詞』および『二十三問答』の二作品について内容を特定し、本文系統を明らかにした上で、全文翻刻を紹介発表した(『三田國文』49号、50号)。上記の作品以外についても、内容の特定作業と翻刻紹介を継続しておこなっており、次年度刊行予定のものに投稿済みである(『三田國文』51号ほか)。
「道書類」における各書物の特定、および書写状況、本書物群の意義について、これまでの調査・研究過程で判明したことをまとめ、2009年12月に開催された第十回クリスマス研究集会「中世宗教テクスト研究の可能性」で、「尼門跡および尼寺-女性のまなざしの許にある宗教テクスト-」と題し、発表をおこなった。とくに、これまで江戸初期の開版以前の書写状況についての考察があまり進んでいなかった禅宗仮名法語について、尼僧による需要という観点からの考察を進めた。さらに研究会席上での議論を踏まえ、成稿化した(『中世文学と寺院資料・聖教』竹林舎2010年度刊行予定)。
一方、本研究にかかわる中世寺院圏における物語草子・説話の生成と享受という視点から、口頭発表や論文発表等をおこなった(仏教文学会本部十月例会発表、『修験道の室町文化』岩田書院(分担執筆)論文ほか)。さらに、本研究の基盤的研究である比丘尼御所の文芸・文化についての研究成果のひとつとして、現存尼門跡の所蔵絵巻について釈文や解説を付した『薄雲御所慈受院門跡所蔵大織冠絵巻』をまとめ、勉誠出版より2010年3月に刊行した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 陽明文庫蔵「道書類」の紹介(五)『法然上人念佛教化詞』翻刻・略解題2009

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 雑誌名

      『三田國文』(三田国文の会) 49号

      ページ: 39-46

  • [雑誌論文] 陽明文庫蔵「道書類」の紹介(六)『〔二十三問答〕』翻刻・略解題2009

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 雑誌名

      『三田國文』(三田国文の会) 50号

      ページ: 32-53

  • [学会発表] 西国巡礼と長谷寺2009

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 学会等名
      平成21年度豊山派教師総合研修会
    • 発表場所
      護国寺
    • 年月日
      20091200
  • [学会発表] 尼門跡および尼寺―女性のまなざしの許にある宗教テクスト―2009

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 学会等名
      第十回クリスマス研究集会「中世宗教テクスト研究の可能性」
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20091200
  • [学会発表] 新出金剛寺蔵『十種供養式』をめぐって―法華経の唱導と儀礼―2009

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 学会等名
      学術フロンティア2009年度公開研究会
    • 発表場所
      国際仏教学大学院大学
    • 年月日
      20091000
  • [学会発表] 西国巡礼縁起の諸相―展示解説をかねて―2009

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 学会等名
      仏教文学会本部十月例会 ミニシンポジウム「西国巡礼縁起」
    • 発表場所
      京都女子大学
    • 年月日
      20091000
  • [図書] 薄雲御所 慈受院門跡所蔵 大織冠絵巻2010

    • 著者名/発表者名
      恋田知子
    • 総ページ数
      112
    • 出版者
      勉誠出版

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi