中部ベトナムにおいて、チャンパ時代のホアチャウ城郭遺跡の測量試掘調査を行い、その独特の構造と所属年代を明らかにした。また、各建築、城郭遺跡の踏査、出土遺物の研究を行い、9世紀頃にマレー半島経由でインドより建築技術が伝播している可能性を指摘し、それが北部ベトナムに2次的に伝わっていることを明らかにした。銅鼓の研究から、北部ベトナムで中心的に生産されていたヘーガーI式銅鼓が東南アジアに搬出され、紀元1-2世紀頃の銅鼓製作技術が、東南アジアで失蝋法やスタンプ技法により在地化する現象と、その後インド化や中国化により、大陸部東南アジアの山間部以外では銅鼓利用が途絶えることを明らかにした。
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