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2009 年度 実績報告書

対人恐怖と自己愛の相互関係モデルに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20830034
研究機関信州大学

研究代表者

清水 健司  信州大学, 人文学部, 講師 (60508282)

キーワード対人恐怖 / 自己愛 / 社会恐怖 / 青年期 / 強迫傾向 / 森田療法
研究概要

本研究は,清水他(2007)において作成された「対人恐怖心性・自己愛傾向2次元モデル」における基礎的知見の深化を目的とする。本年度では,まず昨年度にて収集された質問紙調査データの分析を順次進めた。それにより,2次元モデルの5類型における自己概念(自尊心・現実自己と理想自己のズレ・仮想的有能感・本来感・自己像の不安定性等)及び攻撃性(敵意感・持続性)のあり方が明らかにされた。結果の概要としては,互いに強い対人不安を持つ類型である「過敏特性優位型」と「誇大・過敏特性両向型」が自己概念の脆弱性や高い攻撃性を内在させていることが示され,各々の類型では自尊感情の維持様式が異なることが示唆された。
また,本年度では投映法指標によるデータ収集も実施された。これは,2次元モデルにおける顕在的指標(質問紙調査)と潜在的指標(投映法)による知見の比較検討を目的とするものである。既にP-Fスタディ及びバウムテストのデータ収集が完了しており,順次データ分析を実施した。これらの総合的な分析によって,不適応状態に陥りやすいことが予測される「過敏特性優位型」と「誇大・過敏特性両向型」が,どのような過程を経ることで精神的健康の悪化を招くのかについて詳細な言及が可能となる。また,近年では両類型にて各々が特徴的な認知様式や対処様式を持つことが示唆されている。これに本研究の知見が補完されることによって,両類型の中核的な差異に言及することが可能となり,臨床的な応用可能性においても各々に有効な介入視点の示唆が得られるものと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 青年期における対人恐怖心性と自己関係づけの関連2009

    • 著者名/発表者名
      清水健司
    • 雑誌名

      人文科学論集 人間情報学科編 43

      ページ: 65-75

  • [学会発表] ネガティブな反すうの統制不可能性に関する-考察2009

    • 著者名/発表者名
      清水健司
    • 学会等名
      日本心理学会 第73回大会
    • 発表場所
      立命館大学(京都府)
    • 年月日
      2009-08-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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