研究概要 |
本研究の目的は,対人恐怖心性と自己愛傾向を直交2軸とした相互関係モデルに関する知見を深めることである。その結果,恥意識と自己愛が共に強い誇大-過敏特性両向型は,強迫的な構えを特徴としており,不安定な自己像を隠蔽するために"他者からの賞賛への依存","一方的な他者存在の軽視"を行い,強い怒り感情を内在させていることが示唆された。一方,自己愛は弱いが恥意識が強い過敏特性優位型は,回避的な構えを特徴としており,自己を受容できないことから否定的な自己概念を持ち続け,強い怒り感情を内在させていることが示唆された。
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