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2009 年度 実績報告書

発達障害児における自己理解の発達プロセスの解明と臨床的援助に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20830064
研究機関熊本大学

研究代表者

菊池 哲平  熊本大学, 教育学部, 准教授 (70515460)

キーワード発達障害 / 自閉症 / アスペルガー障害 / 自己理解 / 臨床的援助
研究概要

本年度は昨年度に引き続き、自閉症児における自己理解に関する実験的研究及び臨床実践研究を行った。
1. 自閉症及び統制群としてダウン症幼児に対して鏡映像、反転映像、遅延映像といった各種の条件における自己像理解に関する実験研究を行った。その結果、自閉症児はダウン症児と異なり、遅延映像における自己像に強く反応することが示された。2. 自閉症幼児における模倣能力の発達についての検討を行い、その結果、自閉症児は模倣に必要な他者意図理解及び注意の焦点化が困難なため模倣課題の成績が低くなっていることが示された。3. 発達障害児における障害の自己理解の在り方を検討するため、本人に対する障害告知とカミングアウトについて調査研究を行った。その結果、障害告知は支援の必要性の有無によって左右されるというよりも、保護者の障害に対する理解などが影響することが示唆された。またカミングアウトについては、周囲の子どもからの疑問の有無によって影響することが示唆された。4. 自閉症児の感覚・認知特性を明らかにするためのアンケート調査を行った。その結果、自閉症児の感覚・認知特性については聴覚的な過敏性が最も大きいことが示唆された。5. 2次障害による不適応を示すアスペルガー障害児に対する障害理解を促すための臨床実践を行った。支援の中で、不適応感を示すアスペルガー障害児本人の内的な情動反応を受容しながら、自己決定感・自己効力感を高めていく働きかけを行っていくことが有効であると示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 自閉症幼児における色と形に対する認知特性2009

    • 著者名/発表者名
      菊池哲平・原田恵梨子
    • 雑誌名

      熊本大学教育学部紀要.人文科学 58

      ページ: 175-181

  • [図書] 自尊心を大切にした高機能自閉症児の理解と支援(分担執筆)2010

    • 著者名/発表者名
      別府哲・小島道生(編)
    • 総ページ数
      35程度
    • 出版者
      有斐閣(印刷中)

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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