研究概要 |
本研究は、提供精子を用いた人工授精(=Artificial Insemination by Donor.以下「AID」とする.)をめぐり,AIDで生まれてくる子(=Donor Insemination people.以下「DI者」とする.)の願いとAIDを選択したカップルの願いの両立をめざすものである。 本研究ではソーシャルワークの立場から、DI者のヒューマンニーズに着目し、DI者のニーズが充足されるためには、他者や社会環境との対話が成り立つことが求められると仮定した. 本研究で得た結論は,「(仮)DI者相談センター」において、ソーシャルワークが機能することによって、DI者とDI者が対峙する他者やコミュニティ・社会環境との対話が促進され、ソーシャル・インクルージョンが保持された社会が成立し、「新しい家族」の福祉が保持される可能性が広がるというものである.
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