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2008 年度 実績報告書

知的財産権保護の強化が研究開発や経済成長に与える影響の理論的分析

研究課題

研究課題/領域番号 20830114
研究機関中京大学

研究代表者

古川 雄一  中京大学, 経済学部, 講師 (50510848)

キーワード知的財産権 / イノベーション / TRIPs / 占有可能性 / 研究開発
研究概要

平成20年度の研究成果は、国際的に権威ある査読つき英文雑誌であるEconomics Lettersに掲載予定の論文において公表される運びである。この論文では、本研究プロジェクトのテーマである知的財産権保護と企業の自発的なコピー防止活動(DVD、コンピューター・ソフトウェア等が好例)の役割を、知的財産権保護とイノベーションに関する南北内生的成長モデルにおいて詳細に分析した。そこでは、WTO(ウルグアイ・ラウンド)におけるTRIPs合意のような、発展途上国に対して知的財産権保護の強化を義務付ける政策が、先進国のイノベーション水準に対して与える効果は単調ではないことが示された。すなわち、途上国知的財産権保護の水準と、先進国のイノベーション水準の間に逆U字の関係があり、過度に強い知的財産権保護の強化を発展途上国に強制することは、不十分な知的財産権保護の水準を持続することと同様に、先進国のイノベーション水準を低下させることがわかった。
この研究成果は既存研究と比してまったく新しいものであり、その重要性は疑う余地がないものと考える。既存研究においては、知的財産権保護がイノベーションを促進するかしないかという二元論的な結論が導かれていた。それに対して、本研究の結果は、「適度な保護水準がイノベーションを促進する」という既存研究とは異なるより柔軟な政策的含意をもつ点において、まったく新しいものである。
また、この研究成果の周知のため、いくつかの学会・セミナーにおいて、研究報告を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Intellectual Property Rights and Appropriability of Innovation2009

    • 著者名/発表者名
      秋山太郎, 古川雄一
    • 雑誌名

      Economics Letters Forthcoming issue

    • 査読あり
  • [学会発表] Intelleetual Property Rights and Technological Openness2008

    • 著者名/発表者名
      古川雄一
    • 学会等名
      NIESG研究会
    • 発表場所
      愛知大学
    • 年月日
      2008-12-23
  • [備考] (研究代表者の個人ホームページ)

    • URL

      http://you.furukawa.googlepages.com

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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