研究の全体構想として、「静脈産業」における環境管理会計の実行可能性を、文献および現地調査を通じて検証を行いたいと考えている。とりわけ本研究では、自動車静脈産業のうち「自動車解体業」を対象とし、マテリアルフローコスト会計の実行可能性について検証をおこなう。具体的には以下の5つの課題を通じて本研究をおこない、平成20年度には主に1から3を、平成21年度には4および5をおこなう計画である。 実際に平成20年度では、北九州、山梨県、千葉県における業者の協力のもと、下記の1のうち「自動車解体業の業務内容の把握」をおこなうことができた。また、マテリアルフローコスト会計の実行可能性に関して、社会的な観点から、文献研究にて明らかにした。 なお、21年度では、1における、中古部品市場、素材市場、および廃棄物処理市場の状況を把握する。そして、以下の2〜5までの調査を精力的に行う計画である。 1.自動車解体業の業務内容と市場状況を把握する。 2.廃車受入から中古パーツ取り・資源回収までのマテリアルフローを把握する。 3.廃車受入から中古パーツ取り・資源回収までのマテリアルロスを把握する。 4.物量情報を金額情報と一致させる(マテリアルフロー表の作成)。 5.環境負荷低減とコスト削減の達成を検証する。
|