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2009 年度 実績報告書

LHC実験におけるリトルヒッグス模型の理論的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20840021
研究機関名古屋大学

研究代表者

戸部 和弘  名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (20451510)

キーワードリトルヒッグス模型 / LHC実験 / 素粒子物理
研究概要

リトルヒッグス模型は、標準模型ヒッグス粒子に存在する自然さの問題を近似的な対称性によって解決できる可能性のある非常に興味深い模型である。理論に離散的な対称性であるT-parityを課すことにより、電弱スケールでの精密測定からの制限を緩和でき、さらに暗黒物質を説明できる可能性を持つ。このような模型で特徴的なのは、自然さの問題を解決するために導入されるトップクォークの重いパートナーファルミオンや、T-parityのために存在するそれぞれの標準模型粒子のT-parityパートナー粒子である。今回は特に、LHCで直接生成されうるカラーを持ったクォークのT-parityパートナーのLHC実験での生成を研究した。特に最近Matchev, Park(e-Print : arXiv:0910.1584)によって提唱された方法などによって、T-parityパートナークォークの質量の測定を考えた。このようなT-parityパートナー粒子を明らかにすることは、暗黒物質の理解に重要である可能性もあることから、非常に重要な研究課題である。標準模型からのバックグランド事象の影響などが今後の課題である。さらに、このリトルヒッグス模型と超対称模型の大きな違いはヒッグスセクターにある。超対称模型はヒッグス2重項が2つある模型になっているため、ヒッグスが非常に軽くなれる可能性があるが、そのような可能性はLHCでどのように検証できるかを解析した。リトルヒッグス模型と超対称性模型などの違いを理解することは将来のLHC実験の結果から、理論を区別するために非常に重要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] LEPでのビッグス粒子探索の再検討と軽い超対称性ヒッグス粒子の可能性2009

    • 著者名/発表者名
      戸部和弘
    • 雑誌名

      日本物理学会誌 第64巻

      ページ: 691-695

  • [学会発表] Testing the littlest Higgs model with T-parity at the LHC2009

    • 著者名/発表者名
      戸部和弘
    • 学会等名
      研究会「LHCが切り拓く新しい物理」
    • 発表場所
      東京大学 理学部
    • 年月日
      2009-04-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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