導電性変化を記録情報としたマルチプローブ超高密度記録システムの実現を目的とし、本研究では、ナノ・分子レベルで構造を制御した導電性スイッチング高分子記録媒体の研究を行った。本研究では、ブロック共重合体リソグラフィを用いて超高密度パターンドメディアを形成し、そのビットアレイへのリライタブル導電性記録に成功した。また、数平方マイクロメートルの面積においてオングストロームレベルの平坦性を有する金属表面の形成技術を開発した。さらに、芳香族ポリイミド分子層堆積膜の極微小領域の導電性を、パルス電圧印加によって500倍以上増加させることに成功した。以上の研究成果より、本研究の提案する記録原理は、極めて高い記録密度と信号/雑音比の実現が期待できることを実証した。
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