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2008 年度 実績報告書

棘皮動物ゲノムにおけるToll-like receptor多重遺伝子族の分子進化

研究課題

研究課題/領域番号 20870007
研究機関埼玉大学

研究代表者

日比野 拓  埼玉大学, 教育学部, 准教授 (60513835)

キーワードToll-like receptor / ウニ / 棘皮動物 / 自然免疫
研究概要

哺乳類で約10種類あるToll-likereceptor(TLR)は、それぞれ異なる病原体の構成成分を認識し、自然免疫を活性化する。近年、アメリカムラサキウニのゲノム上には222種類のTLRが多重遺伝子族を形成していることが分かった。本助成では、TLR多重遺伝子族の形成過程を調べる目的で、棘皮動物でもっとも原始的であるウミユリのゲノムを解析し、TLR多重遺伝子族形成の起源を調べることと、TLEの他に多重遺伝子族を形成する遺伝子群の探索を行った。
これまでにウミユリから精子を回収し、ゲノムDNAを精製した。現在、ウニ・ナメクジウオ・ゴカイTLRの細胞内ドメインTIRアミノ酸配列から、Degenerate primerを作成し、PCRによりウミユリTLFのDNA断片を回収しているところである。TLRの細胞内ドメインTIRに類似した配列をもつSEFIRドメインは、Interleukin-17receptor(IL-17R)に固有なドメインとして知られている。IL-17RとそのリガンドであるIL-17をウニゲノム上で探索したところ、IL-17Rは2個に対し、IL-17は35個見つかり、その多くはウニゲノム上でタンデムに重複していた。他の動物のゲノム内にIL-17遺伝子数がいくつあるか調べたところ、ヒトでは6個、ショウジョウバエでは0個に対し、TLRが多重遺伝子族を形成しているナメクジウオやゴカイでは、それぞれ19個、13個見つかった。現在、TLRとIL-17の多重遺伝子族形成の関連性についてより詳しく調べているところである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ウニの左右非対称性からみる後口動物の体軸の進化2008

    • 著者名/発表者名
      日比野拓
    • 雑誌名

      細胞工学 Vol.27, No.6

      ページ: 548-52

  • [学会発表] ウニゲノムからみる免疫機構の進化2008

    • 著者名/発表者名
      日比野拓
    • 学会等名
      第324回Zoological Conference
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2008-10-08
  • [学会発表] ウニ幼生に感染する細菌の特定と免疫関連遺伝子の発現解析2008

    • 著者名/発表者名
      日比野拓, Jonathan Rast
    • 学会等名
      第20回日本比較免疫学会
    • 発表場所
      東京医科歯科大学
    • 年月日
      2008-08-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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