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2009 年度 実績報告書

植物器官と器官境界部形成の細胞レベルでの解析

研究課題

研究課題/領域番号 20870029
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

武田 征士  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特任助教 (90508053)

キーワードシロイヌナズナ / 胚発生 / 器官境界部 / 茎頂分裂組織
研究概要

体の中を自由に動けない植物細胞は、自身がおかれる体内の位置に依存して分化し、器官を形成していく。この仕組みを明らかにするため、シロイヌナズナ胚の子葉境界部形成について研究を行い、本年度は以下の成果を得た。(a)胚発生時における子葉境界部の細胞を周りの細胞から区別するため、境界部で特異的に発現するLSH4とGFPの融合タンパク質を発現させたところ、境界部の細胞のみをGFPシグナルによって区別することに成功した。共焦点レーザー顕微鏡を用いてその発現パターンを立体構築し、LSH4はハート型胚において、2つの子葉原基の間の数細胞で発現するが、茎頂分裂組織では発現しないことを明らかにした。(b)胚の細胞動態を調べるため、微小管(TUB)とGFPの融合タンパク質の局在を胚細胞で確認し、細胞内で微小管繊維が可視化できることを確認した。アクチン繊維を可視化するため、LifeACTとYFPの融合タンパク質を胚で発現する形質転換体を作製した。(c)器官境界部で働くCUC1の分子機能を明らかにするため、その過剰発現株の作製を行った。表皮細胞での発現を誘導するML1プロモーターでCUCIを発現する植物では、胚珠がめしべの先端部分のような器官に分化する異常がみられた。器官原基で発現誘導するAS1プロモーター、茎頂分裂組織の中央で発現するCLV3プロモーターでCUC1を発現させたが、いずれも顕著な異常は見られなかった。デキサメタゾン誘導によってCUC1を過剰発現する植物体のラインの確立と、誘導に伴う茎頂分裂組織肥大の観察を行った。CUC1の下流で働くLSH4の機能解析を行い、LSH4とそのホモログであるLSH3は、胚や芽生えで器官の境界部で発現すること、またこれらを過剰に発現させると、分裂組織のような組織が花の中で異所的に作られることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Functional analysis of LSH genes that are direct targets of CUC1 transcription factor controlling organ boundary formation2009

    • 著者名/発表者名
      Seiji Takeda, Keiko Hanano, Yuka Tsubakimoto, Ayano Kariya, Satoko Shimizu, Masao Tasaka, Mitsuhiro Aida
    • 学会等名
      20th International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      Edinburgh International Conference Centre, Edinburgh, Scotland, UK
    • 年月日
      20090630-20090704
  • [備考]

    • URL

      http://bsgcoe.naist.jp/special-grp01.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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