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2008 年度 実績報告書

海産二枚貝のパターン認識レセプターによる異物識別と初期生体防御反応の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20880005
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 直樹  東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (30502736)

キーワードパターン認識受容体 / ペプチドグリカン / βグルカン / 二枚貝 / マガキ / 生体防御 / 自然免疫
研究概要

本研究課題一年目の今年は、異物接種に対するマガキパターン認識レセプター(PRP)の遺伝子発現を、当初の予定通り行った。その結果、細菌細胞壁主成分ペプチドグリカンを認識するペプチドグリカン認識タンパク質(PGRP)4種類と、真菌細胞壁主成分のβグルカンを認識する認識タンパク質(βGBP)2種類では、異物(真菌、及び細菌)接種に対して遺伝子発現が増加する傾向は、少なくとも接種72時間では認められなかった。その一方、血球で発現するPGRPの一種、CgPGRP-Lではグラム陽性、陰性細菌のどちらに対しても発現が誘導されることが分かった。
さらに、これらマガキPRPの詳細な性質を調べるために、リコンビナントタンパク作成を試みた。大腸菌を用いて合成したβGBP二種類は共にβグルカン結合性を示し、さらに、βグルカンの一種、ラミナリンと共通して血球内のphenoloxidase系を活性化することが分かった。Phenoloxidaseは、節足動物においては異物侵入に対する初期生体防御反応としてよく知られており、二枚貝でも同様の系がβGBPによって誘起されることが示唆された。また、細菌接種で誘導される血球産生CgPGRP-Lにっいては、バキュロウイルスと昆虫細胞を用いた系で作成を試みた。スクリーニングの結果、昆虫細胞での産生が認められたため、リコンビナント産生系の確立ができた。今後は大量に産生し、性質評価を進めて行く。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A novel peptidoglycan recognition protein containing a goose-type lysozyme domain from the Pacific oyster, Crassostre a gigas2009

    • 著者名/発表者名
      Itoh N, Takahashi KG
    • 雑誌名

      Molecular Immunology 46

      ページ: 1768-1774

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Distribution of multiple peptidoglycan recognition proteins in the tissues of Pacific oyster, Crassostrea gigas2008

    • 著者名/発表者名
      Itoh N, Takahashi KG
    • 雑誌名

      Comparative Biochemistry and Physiology Part B 150

      ページ: 409-417

    • 査読あり
  • [学会発表] Identification and tissue expressions of peptidoglycan recognition proteins in the Pacific oyster, Crassostrea gigas2008

    • 著者名/発表者名
      Itoh N, Takahashi KG.
    • 学会等名
      Fifth World Fisheries Congress
    • 発表場所
      神奈川県横浜市
    • 年月日
      2008-10-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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