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2009 年度 実績報告書

クサカゲロウが有する麻痺活性物質に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20880018
研究機関愛媛大学

研究代表者

西脇 寿  愛媛大学, 農学部, 助教 (30508784)

キーワードコッポンクサカゲロウ / 麻痺活性物質
研究概要

本研究では生物農薬としての開発が期待されているニッポンクサカゲロウ(Chrysoperla nipponensis)から、昆虫特異的に作用する麻痺活性成分を単離し、その構造を明らかにすることを目指した。前年度は、まずニッポンクサカゲロウとその餌となるエンドウヒゲナガアブラムシを飼育し、はき戻し液をいつでも回収できる環境を整えた。そして、その飼育したクサカゲロウから採取したはき戻し液を前処理した後、各種クロマトグラフィーに供して活性画分を回収した。なお、この活性画分を注射投与したイエバエ(Musca domestica)は麻痺状態から回復することがなく、そのまま死に至ることを確認することができた。今年度はさらに改良した精製方法を用いて活性画分を回収し、そこに含まれている目的とするタンパク質由来のバンドを切りだし、トリプシンによりゲル内消化を試みた。そして、得られたペプチドをLC-MSで分析することにより、このタンパク質の一次構造を解析した。本研究で得られたアミノ酸の部分構造をもとに、この毒素のアミノ酸配列をコードする遺伝子を解明することでき、最終的に全一次構造を明らかにすることができる。また、今年度は種々の有機合成化合物の生理活性を測定し、新たな活性を示す骨格を見出すことができた。これら本研究の成果は、将来的に安全な昆虫制御剤の開発へとつながることが期待される点で重要なものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Antimicrobial activity of stereoisomers of butane-type lignans2009

    • 著者名/発表者名
      Kawaguchi Y, Yamauchi S, Masuda K, Nishiwaki H, et al.
    • 雑誌名

      Bioscience Biotechnology and Biochemistry 73

      ページ: 1806-1810

    • 査読あり
  • [学会発表] 不斉中心を有するイミダクロプリド類縁体の殺虫活性と共力剤の影響2010

    • 著者名/発表者名
      長岡ひかる, 西脇寿, 山内聡, 首藤義博
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] サビニンとその類縁体の合成と生理活性2010

    • 著者名/発表者名
      井門卓也, 西脇寿, 首藤義博
    • 学会等名
      日本農芸化学会中四国支部第26回講演会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2010-01-23
  • [学会発表] シアノバクテリン誘導体のPSII阻害活性2009

    • 著者名/発表者名
      佐々木絵美, 奈須俊二, 上久保亮太, 芳賀靖, 西脇寿, 首藤義博
    • 学会等名
      日本農芸化学会中四国支部2009年度合同沖縄大会
    • 発表場所
      琉球大学
    • 年月日
      2009-10-31

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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