研究課題
本研究はWNK4-OSR1/SPAK-NCCリン酸化カスケードという腎臓における新規の血圧に関わるシグナル伝達系の研究であり、1:常染色体優性多発性嚢胞腎(以下ADPKD)の合併症であり、死因と大きく関わっている高血圧メカニズムへの関与をPKD1ノックアウトマウスを用いて解明しようとした。Pkd1ノックアウトマウスをB6マウスと交配し、ヘテロマウスを作製し、高塩分食によるNCCリン酸化の差異を評価したが、平均して増加傾向ではあったが有意な差ではなかった。2:同時に行った、偽性低アルドステロン症II型の研究により、我々の研究しているWNK4-OSR1/SPAK-NCCリン酸化カスケードがインスリンによって制御されていることを細胞とマウスで確認をした。これは、メタボリックシンドローム等、高インスリン血症を来す疾患群において、同カスケードの亢進によって塩分感受性高血圧を来す可能性を示しており、研究を発展させることにより、新しい肥満高血圧患者の治療戦略の指針を示すものである。結果として、平成21年度は査読付き英文誌への論文4報、海外学会発表2例、国内学会発表1例を行うことができた。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)
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