本年度はまず予備実験として、本研究で使用する予定であるレジン系シーラー(スーパーボンド根充シーラー・Epiphanyシーラー・MetaSEAL)と従来型シーラーとの封鎖性に関する比較検討を行った。スタンダードテクニックにて形成された根管に対し、各種シーラーを用いて根管充填を行った結果、レジン系シーラーの中でも4-METAを基材としたMetaSEALの封鎖性は他のシーラーと比較して有意に高いことがわかった。 また、レジン系シーラーの封鎖性には象牙細管の開口およびレジンタグの形成が必須である。そのため、より効果的に象牙細管の開口を得られる洗浄方法を見出すための実験を行った。実験結果からは、EDTAおよび次亜塩素酸ナトリウムの効果的な洗浄時間が得られた。以上の結果を用いて、本実験を行うための準備および実験を行った。 .06テーパーで形成された根管に対して、レジン系シーラー(MetaSEAL)および従来型シーラー(Canals N)を用い、さらに、通常用いられている. 02テーパーのGPポイントおよび. 06テーパーのGPポイントをそれぞれ用いた際の根管充填封鎖性を比較する実験を行い、結果を得た。 次年度は、まず実験結果の統計解析を行う。さらに、各被験歯に対し破折抵抗試験を行い、最終的には、根管封鎖および破折抵抗の両側面から検討して最も臨床に適した根管形成方法および、根管充填方法について明らかにする予定である。
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