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2008 年度 実績報告書

顎関節滑膜表層細胞と破骨細胞の細胞学的相同性の解明をめざして

研究課題

研究課題/領域番号 20890074
研究機関新潟大学

研究代表者

鈴木 晶子  新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (70509538)

キーワード顎関節 / 破骨細胞 / イオンチャネル / カベオラ
研究概要

高い反応性と分化増殖活性をもつ破骨細胞にはイオンチャネルを介する細胞制御機構があることが知られるが,滑膜表層細胞におけるイオンチャネルの研究はほとんどない.本研究では,顎関節滑膜表層細胞におけるイオンチャネルの発現を免疫組織化学的,微細構造学的および分子生物学的に検討し,破骨細胞と共通したイオンチャネルの存在を検討した.試料として8週齢ラットを用いて,顎関節部と脛骨を含む膝関節部の凍結切片,パラフィン切片および樹脂包埋切片を作成した.神経筋接合部や神経終末など活発な情報伝達が必要な組織で重要な役割を果たす電位依存性カルシウムチャネル(Cav)やグルタミン酸輸送体(GLAST, GLT-1),細胞外カルシウム濃度受容体の一種であるカルシウム作動性受容体(CaSR)に着目して,それぞれの特異抗体を用いた免疫組織化学的手法にて検討した.
破骨細胞において,L-typeチャネルCav1.2陽性反応が細胞質内全体に,シナプスに特異的と言われるN-typeチャネルCav2.2陽性反応が吸収窩に沿って観察された.Cav1.2はカベオリン3同様にすべての破骨細胞が免疫陽性を示したが,Cav2.2は骨稜に接する破骨細胞のみに陽性反応が確認された.また,神経伝達物質の一種であるグルタミン酸の取り込みに関与する細胞膜局在性GLT-1が,主に骨軟骨移行部の破骨細胞に強発現していた.小胞性VGLT-1の破骨細胞における発現も考慮すると,破骨細胞の骨吸収の制御には,神経伝達物質や骨基質から遊離するカルシウムイオンの関与が示唆される.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Differential cell-specific location of Cav-1 and Ca2+ATPase in terminal Schwann cells and mechanoreceptive Ruffini endings in the periodontal ligament of the ratincisor.2009

    • 著者名/発表者名
      Akiko Suzuki(contribution as the first author)
    • 雑誌名

      J Anatomy 214(2)

      ページ: 267-274

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Immunohistochemical detection of nestin in the periodontal Ruffini endings of the rat incisor.2009

    • 著者名/発表者名
      Akiko Suzuki(contribution as the first author)
    • 雑誌名

      Neurosci. Lett. 449(3)

      ページ: 195-200

    • 査読あり
  • [学会発表] ラット顎関節滑膜の発達におけるネスチンの発現2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木晶子
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      岡山県
    • 年月日
      20090327-20090330

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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