研究概要 |
本研究は臭化メチルの代替剤としてくん蒸作業において使用されているプロピレンオキシド(PO),エチレンオキシド(EO)の生物学的モニタリング方法を確立するために、下記4項目を2年間の研究期間内に実施する。 1.動物実験による代謝経路と曝露指標の確立と、ヒトのPOに対する生物学的曝露指標を推定 2.POの代謝産物であるポリエチレングリコールの簡便かつ十分な感度を持つ分析方法の確立 3.EOの代謝産物について、適切な生物学的曝露指標とそれらの分析方法の確立 4.EO曝露作業者の曝露濃度と尿中代謝産物濃度の調査 平成21年度は上記1~3を実施し、4についてはEO取扱作業者との調整が付かず実施する事ができなかった。 動物実験については、Fisher344ラットを用いてプロピレンオキシド溶液を用いた腹腔内投与実験を実施し、投与後7日間の尿中代謝産物を測定し、半減期を求めた。 POの代謝物である尿中プロピレングリコールと、EOの代謝物である尿中プロピレングリコールについて、n-ブチルボロン酸アセトン溶液を用いてブチル化しヘッドスペースサンプラー付きガスクロマトグラフ質量分析計で分析をすることにより、簡便かつ高感度の分析方法を確立した。
|