本研究第1次調査は急性期脳卒中診療に従事する看護師を対象に急性期脳卒中患者に対する看護援助の実態を明らかにすることを目的として実施された。結果、神経徴候の観察は、循環管理に比べ実践している看護師の割合が低く、遺伝子組み換え組織プラスミノーゲンアクチベータ療法について熟知している看護師は少ないことが、半数以上の看護師が他職種とのカンファレンスを行っていることが明らかとなった。 第2次調査は全国の急性期脳卒中診療を実施している医療機関の看護部を対象に急性期脳卒中診療に携わる看護師の専門性向上のための研修ニーズを明らかにすることを目的として実施された。結果、希望する看護研修内容としては、「障害発生のメカニズム」が最も多く、「遺伝子組み換え組織ラスミノーゲンアクチベータ療」に関する項目はやや少なかった。受講可能期間としては「1週間以上1ヵ月未満」が最も多かった。
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