肺上皮細胞特異的Stat3ノックアウトマウス(Stat3^<Δ/Δ>)を用いてウレタン誘導肺腫瘍モデルを試したところ、Stat3^<Δ/Δ>ではコントロールマウスと比べ、肺腫瘍成長が抑制された。肺腫瘍細胞Stat3は腫瘍成長に不可欠であることが示唆された。免疫組織化学的検討では腫瘍細胞の分化、増殖、腫瘍血管形成に差を認めなかった。一方気管支肺胞洗浄を用いた検討では、局所炎症はStat3^<Δ/Δ>で有意に増加しており、Stat3^<Δ/Δ>では炎症促進作用を介した腫瘍抑制作用があることが示唆された。
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