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2009 年度 実績報告書

増殖シグナル制御分子Sproutyを標的とした歯周組織再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20890161
研究機関九州大学

研究代表者

讃井 彰一  九州大学, 歯学研究院, 助教 (70507780)

キーワード歯周組織再生 / Sprouty2 / 骨芽細胞 / 上皮細胞 / bFGF / EGF
研究概要

塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)シグナルのアンタゴニストSproutyのドミナントネガティブ変異体とドミナントアクティブ変異体の両プラスミドを、歯周組織の再生時に遊走、分化、活性化すると予想される培養細胞群に遺伝子導入(トランスフェクション)し、Sprouty分子を抑制することによって起こるさまざまな現象を調査し、Sproutyが再生にどう影響するのかを明らかにしたいと考えている。究極的にはそれらのデータをもとに、歯周組織破壊が起きた部位にSprouty inhibitorを局所適用した歯周組織再生療法を開発することを目的とする。
これまでに研究代表者は、Sprouty2のドミナントネガティブ変異体の遺伝子導入用プラスミドを骨芽細胞株(MC3T3-E1)にtransientの系で強発現させた。その結果、vectorのみ導入した対照と比較して、bFGFで刺激した場合、古典的MAP (mitogen-activated protein)キナーゼであるERK (extracellular regulated kinase)のリン酸化の活性化が認められた。一方、Sprouy2抑制上皮細胞株(GE1)にEGF刺激を行うと、ERKのリン酸化は逆に抑制されていた。またMTTアッセイにより細胞増殖を比較すると、ERKのリン酸化と比例して、MC3T3-E1では増強、GE1では抑制を受けていた。さらに、MC3T3-E1において、ALP活性を測定するとSproutyのドミナントネガティブ変異体は有意に活性化を示していた。これらの結果を再検証するため、RNAiを利用して同様の実験を試みたが、いずれも上記と同傾向の結果を得ることができた。
以上のことから、Sprouty2を抑制することにより、上皮の増殖を妨げつつ、効率よく歯周病にて歯槽骨吸収が生じた部位の再生が誘導されると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of Streptococcus mutans Biofilm Proteins Recognized by Salivary IgA2009

    • 著者名/発表者名
      Terukazu Sanui, Richard L Gregory
    • 雑誌名

      Oral Microbiology and Immunology 24

      ページ: 361-368

    • 査読あり
  • [学会発表] Analysis of Streptococcus mutans Biofilm Proteins Recognized by Salivary IgA2009

    • 著者名/発表者名
      Terukazu Sanui
    • 学会等名
      2009 International Association for Dental Research General Session
    • 発表場所
      Miami Beach Convention Center
    • 年月日
      2009-04-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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